コイン投げで表、表、表、表、表と続くとさすがにそろそろ裏が出るだろうと思えてくる。表か裏かどちらが出るかは毎回独立事象なのにもかかわらずこのような心理に陥ることをギャンブラーの誤謬という。

値を下げている株を見るとそろそろ反転するだろうと思って逆張りで入ることがある。このバランス感覚こそがギャンブラーの誤謬である。逆張りといえばボリンジャーバンドであるが、これはまさにバランス感覚を視覚化したものである。しかし現実はそのバランス感覚の裏を突いてきて損をすることになる。

含み損を抱えてからもこの心理は続く。ここまで下げ続けたのだからそうろそろ上がるだろうという根拠なき予想を持とうとしてしまいがちだが、まさにギャンブラーの誤謬である。今まで連続で下げてきたことだけをもってして次の上げの根拠とするのは非論理的かつ不合理である。