商品の価格が高いほど、それを手に入れることで顕示性(他者へ見せびらかす効果)が高まることがあります。普通は安ければ安いほど売れるはずなのですが、例えばブランド品や化粧品は値段が安いと敬遠されがちです。むしろ値段が高いほど売れるのです。これをヴェブレン効果と言います。

高いほど買いたくなると言えば株もそうでしょう。どんどん値が上がっていく気がするのでちょっと高くても買いたくなってきます。しかし暴落してくるとどうでしょうか。めちゃくちゃ安くなってくると普通は怖くて手が出せません。このように株も高いと買いたくなり安いと買いたくなくなるのです。安く買って高く売らなければ株では儲からないのですが、心理的にはそうなってしまうので人はついつい塩漬け株を生み出してしまうのです。

さてこれもヴェブレン効果なのでしょうか?

値が上がってくると買いたくなってくるのはいいのですが、高く買った株を他人へ見せびらかしたいですか?「この株こんなにしたんだよ凄いでしょ」と自慢しようものなら「高値掴みしてバッカじゃねえの?」なんて思われることでしょう。顕示性が高まるようには思えません。

それなのになぜ人は株を高い値で買ってしまうのでしょうか。不思議なものです。