悪貨は良貨を駆逐する。

正規品を販売するショップがある一方で偽物を正規品と偽って販売するショップがでてくるとどうなるか。偽物を扱っているショップのほうが価格を低くできるので人々はそこへ群がる。一方正規品を扱っているショップでは売れなくなって撤退を余儀なくされる。これが逆選択です。

投資話といえばその形容詞として「あやしい」がよく使われます。なぜこの世の中はあやしい投資話だらけなのでしょうか。その理由は逆選択です。 もともとはちゃんとした投資話があったはずです。しかし現実味のある投資というのはそうそうおいしいものではありません。そこにおいしそうな投資話がでてくると人々はそれに群がります。まともな投資話は見向きもされず淘汰されていきます。こうして世の中には表向きはおいしい、しかし怪しい投資話ばかりが蔓延するようになっていきます。そんなものにもし引っかかってしまったならばさっさと損切ってしまうべきです。

さて、一見まともに見えるけどほとんど問題だらけな投資と言えば投資信託です。 証券会社は手数料で儲けていますので手数料を得ることには非常に熱心です。投資信託で客が儲かろうが損しようがどうでもいいのです。こうして手数料だけが高くて投資戦略のなってない商品で溢れかえっていきます。ではもしあやしい投資信託を購入してしまったらどうすべきか。少なくともインデックスファンドに勝てないアクティブファンドならば即刻損切りすべきでしょうね。

一応誤解のないように言っときますと、投資信託の商品自体は良心が駆逐されているわけではありません。客が儲かればそれが口コミで広がってさらなる手数料収入が入るというインセンティブが働くこともあり、かなり真っ当なものもあります。 ただ証券会社に投資の相談にいけば手数料の低い良質な投資信託よりも手数料の高い投資信託を勧めてきます。投資自体はプロに任せるのもいいですが、そのプロを選ぶのは自分でやったほうがいいでしょうね。