含み損を100万円抱えていたとします。そして底から含み損が110万円に増えた場合、参照点(基準となる損益)を含み損0円とすると含み損が10%増えたことになります。

参照点を含み損100万円とすると含み損が110万円に増えた場合、新規に10万円分の含み損が出たことになります。

同様に参照点を含み損100万円としたときに含み損が90万円に減った場合、含み損100万円から見れば10万円の利益が出たことになります。

これらの場合の人の心理、わかりますでしょうか。

最初の参照点を含み損0円とした場合はいわば感覚がマヒした状態です。含み損が100万から110万に増えたところで比率にしてたかが10%。逆に90万に減ったところで焼け石に水。損切りするにも勇気がいるでしょう。

一方参照点を含み損100万とした場合、含み損が110万に増えれば全く新規に新規に10万円分の含み損が出たということ。10万円なら損切りしちゃうかと思うようになるかもしれないし、この10万分の含み損が0になったら損切りしようと思うかもしれない。含み損が90万になった場合は含み損100万を参照点にした場合利益が10万円でたということ。利益を確定するのはたやすいものです。

このような人の心理を利用して心の中にある参照点をできるだけ直近に持ってくることができれば、損切りに踏み出すきっかけを作ることができるようになるかもしれません。