人の心の中には財布がいくつもあります。使用したお金は別々の財布で管理されており、全体での管理はされていません。この観念のことをメンタルアカウンティングといいます。

1)住宅ローンと貯金は別、住宅ローンを払いつつ貯金も積み立てていきたい!
2)今日の損益と明日の損益は別、だから今日の損失はなんとかして今日中に取り返したい!
3)なかなか解消されない塩漬け株、それとほぼ同額で買える有望銘柄を見つけた!でも乗り換えれない。。

こんな思いをしたことはありませんか?

1のケースは全体で考えれば金利を考えれば貯金をするくらいならばローンの繰り上げ返済をいいはずです。ローンの金利と貯金の金利を比べれば圧倒的にローンの金利のほうが大きいのですから。でもなぜか別々に考えてしまう人がいるのです。

2のケースは日々の収益を別管理しています。今日損失を取り返そうが明日以降取り返そうが全体では同じなのですが、たとえ地合いが悪くても無理してでも今日中に損失を取り戻そうとする人がいます。

3のケースは全体でみれば明らかに乗り換えたほうがいいはずです。資金的にその塩漬け株を売らないと有望銘柄を買えない、でも売れない。上がる見通しはないけれどその株の損失はその株で取り返したい、せめて買値で売りたい。。

このようなメンタルアカウンティングによって人は不合理な行動を取って損失を出すのです。人はこのような思考に陥る傾向があるということを考えることで損を抑えることができるようになるかもしれません。